今年の「星見納め」 初冬の星雲星団撮り2015年12月30日 23:55

今夜はBトレ「さくらライナー」の残り2両分を手がける予定でしたが、夕方から空から雲が消え、快晴状態になりましたので急遽予定変更。今年最後の星空ながめ/撮りを行うことにしました。

空はすっかり冬の星座に変わりましたので、改めてSE120で星雲星団めぐりを行いました。
<ぎょしゃ座の散開星団:M36、M37、M38>
ちょっと貧弱なM36
3つの散開星団を見比べると、このM36は大きさ、星の数でちょっと見劣りしてしまいます。星団右上の赤い星が星団に紛れ込んでいたら、ちょっとはにぎやかになるのに・・・・。


見映えのするM37
M37は"星屑"をギュッと押し込んだようににぎやかさ。星団のなかに赤い星も紛れていて、見映えのする星団ですね。


子分を従えたM38
M38はM37と比べると、広がりがあるけど星がまばらに感じてしまいます。それを補うかのように、お隣に小さな子分の散開星団NGC1907を従えています。

<オリオン座の散光星雲:M42、M43>
ご存知オリオン座大星雲
冬の星座の代表格オリオン座の、これまた代表格ともいえるオリオン座大星雲。口径も大きいし空の状態も良いので、ちょっと明暗調整をしただけで、こんなにりっぱな容姿を観ることができました。人工衛星が写っちゃったかな?


<オリオン座の散光星雲:NGC2024燃え木>
馬頭星雲は・・・・ムリか?
馬頭星雲が写らないかと期待しましたが、そうは行かなかったようです。後日改めて画像処理してみますが・・・・。



<うさぎ座の球状星団:M79>
少し拡大撮影、でもまだ小さなM79
冬の唯一のメシエ球状星団ということで撮ってみたところ、とても小さく球状星団には見えず・・・。ということで、カメラ側を2倍近くズームUPして撮影しました。それでもまだこんな大きさ。改めて倍率を上げて、撮り直したいと思います。



<とも座の散開星団:M46、M47>
冬の二重星団M46とM47
構図がもう一つでした。右側の明るい星がややまばらに並んでいるのがM47。一方、細かい星が集まっている左側がM46。秋の北空に見えるペルセウス座の「二重星団」に対して、「冬の二重星団」とか「南天の二重星団」と呼ばれるのだそうです。並んだふたつの星団の特徴が異なるところが、味がありますね。



思い立って自宅の庭先にセッティング、月が出る前の2時間程度でこれだけの星雲星団をひと巡り、簡単な画像編集でこんな感じになります。立派な写真は機材や撮影地などとても及びませんが、眼視だけでは味わえない星雲星団の姿を味わうことが出来ます。中国製とか酷い青ハロが出るなどで撮影用としては評価されないSE120ですが、やはり口径が大きい価値は十分感じられます。引き続きSE120を使って、冬の星雲星団を巡りたいと思います。


<使用機材>
望遠鏡:ケンコーSE120、接眼レンズ:笠井SV-32mm
赤道儀:セレストロンCG-4+モータードライブ
カメラ:PanasonicLX7
<撮影条件>(M79を除く)
感度:ISO250、絞り:開放端(F1.4)、露出時間:40秒
<画像編集>
コーレル「Paintshop」にて、トリミング・自動パープルフリンジ修正(青ハロ除去)・トーンカーブ調整