光害カットフィルターを使ってみました2014年11月29日 15:26

気軽に星雲・星団の写真を撮ってみたい・・・。”気軽”とは、”安・近・短”(安い機材を使って、おうちで、短時間(露出)で・・・)。「見えないものが写る」ことがとても楽しく感じ、「縮小コリメート法で”おうち撮り”し画像処理」をやってきました。最近画像処理をしながら、ふと「これでいいのかな?」と思うことがあります。もともと”眼視派”を標榜してきた私としましては、見えていない星雲・星団を画像処理であぶり出すことに、なにか抵抗感を感じてしまう・・・。「もっと、大きな口径なら」と思うところもあるのですが、いやいや暗い空の所へ行けば見えることだし・・・、いやそれでは”安・近・短”でなくなっちゃうし・・・と、頭の中は堂々めぐりです。そこで、少額投資で可能な「光害カットフィルター」を使ってみることにしました。定番は「IDAS LPS-D1」というモノらしいのですが、そこそこのお値段なので少しお安い「ネビュラUHCフィルター」なるものを入手し、さっそく使ってみました。

撮って出し比較
まずは、①フィルタなし ②同条件でフィルタ使用 ③フィルタ+感度UP の3枚です。撮影条件は、F1.4、ISO250(③は640)、露出50秒です。
画像処理しないとこんなに明るい状態です。散光星雲の代表格M42も眼視では「あるのはわかる」程度にしか見えません。それがフィルタを使うと、全体に青みがかるものの夜空がちゃんと暗くなって、星雲の存在感が増すことがわかりました。眼視レベルでは星雲の赤み部分などは見えないので、青みがかかるのはそれほど気になりません。

画像処理後の比較
ではいつものように画像処理してみるとどうなるでしょうか。実は「青みがかる」ことに対するうまい処理方法がわかっていませんので、フィルタ使用の2枚は色合いが自然でないのはご勘弁下さい。
正直、私の腕では”あまりかわり映えしない・・・”という結果です。この点は、眼視の効果があっただけに残念でしたが、そもそもの目的-眼視でしっかり見たい-に対しては、”効果あり”と感じました。フィルタはアイピースにねじ込むタイプなので、眼視-撮影の切り替えが少し煩雑になりますが、しばらくこれで眼視に時間をかけてみようと思っています。