「沖縄 本土メディアが伝えない真実」を読みました ― 2015年12月19日 01:26
イスラム、歴史認識・・・・ときたので、次は沖縄:基地問題を少し勉強しようということで、この分野の新書を選んでいて、さて困った。amazonやネットで検索したものの、明らかに辺野古「反対」「推進」を主張する本ばかりだったので・・・・。できれば、沖縄県の実情や県民の意識など客観的な情報を知りたかったのですが、なかなかむずかしいものです。そんなわけで、出版の新しさとタイトルの「メディア」という語に期待して、この「沖縄 本土メディアが伝えない真実」(イースト新書)を選びました。先述の「区分」でいくと、「反対」の立場で書かれていると思われます。
先般の「沖縄地元紙をつぶさねば・・・」という発言には閉口するものの、一方で翁長知事がこの間、渡米した際や埋め立て許可取り消し等々でのコメントの中で、「沖縄県が差別的な扱いを受けてきた」というニュアンスのことを言われていることに対しては、正直ちょっと違和感を感じるところでした。県民一人一人で意見の違いや温度差があるのは当然ですが、この本を読んで少し翁長知事の主張にいたる経緯はわかるような気がしました。自分たちが困るものを他県に押しつける訳にはいかないという気持ちから、沖縄県民が長く「県外移転」は主張しなかったこと、「やむなし」とは考えるが「(積極的に)賛成」は少ないこと、など地元紙記者や反対派の意見ではあるけれど、少し基地問題に絡む沖縄の歴史や県民の意識について理解が深まった気がします。とかく、反対-推進、沖縄-政府の対立がクローズアップされがちですが、まずは沖縄(県民)の問題ではなく日本(国民)の問題として捉えることが本土に住む人には必要ということを、強く感じ反省した次第です。
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