ほぼ一周、マイナー領域へ ― 2015年02月16日 23:56
冬ってこんなにお天気が悪かったっけ?と感じてしまうほど、このところのゴールデンタイムの空模様は不順です。そんななか、バレンタインデーの夜は多少雲は残っていたものの、なんとか星空ながめを楽しむことが出来ました。
まずは、ひさしぶりなので冬の星雲星団代表格を訪問。
<オリオン座大星雲:M42、M43>
いつもどうり機器の点検をかねて・・・・。今夜は透明度も良く、大星雲の北側(写真上側)にあるNGC1977の青い光芒も写ってくれました。おまけで人工衛星も写っちゃったみたい・・・。
<おおいぬ座の散開星団:M41>
オリオン座の斜め下で燦然と輝くシリウス。その少し下にある比較的明るく大型の散開星団です。この倍率(22.5倍)で星の広がりがよくわかります。双眼鏡でもよく見えます。
次に、これまで撮影したことがない少しマイナーな星団を訪問。
<おおいぬ座の散開星団:NGC2354>
おおいぬのおしりあたり、δ星の近くにある散開星団です。が、写真を見ても「どれ?」って感じでしょうか。写真の中央左上あたりにパラパラと集まっているあたりが、この散開星団です。ガイドブックではもう少し星団らしく写っているのですが・・・。
<とも座の散開星団:M93>
こちらはメシエナンバーがつけられているだけあって、こぢんまりとしていますが、しっかり散開星団です。
とも座にはもう少し南にいろいろと星団があるのですが、この夜はかすんで条件が悪く断念しました。そうそう、ラヴジョイ彗星を見ておかなくては・・・・。
<ラブジョイ彗星>
この日は、アンドロメダ座の足下あたりに進んでいました。この位置から北に進んでしまうと、うちからは見えなくなってしまうので、今月がわが家で観測できる最後かも知れません。
望遠鏡を北の方にむけたので、北東の空に上り始めた北斗七星付近を訪問してみることにします。わが家の北方には四日市コンビナートがあり、夜も赤々と照明やときには煙突から炎が出ていることもあって、空が赤くなっています。そこで北の星団を見る際は、なるべく南中したころを見計らって・・・とうことになります。おおぐま座には観望スポットがたくさんあるのですが、まだ北斗七星は高度が低いので、その西側に位置するM81、M82あたりから・・・・。
<おおぐま座の銀河:M81とM82>
もともと2つの形が異なる銀河が仲良く並んで見えるので有名なスポットですが、特に昨春はM82の新星爆発で注目されました。写真中央に楕円状にぼ~っと光るのがM81、上の方にある少しいびつな形そして中央部あたりに赤みが見えるのがM82です。私はこのM82をみると、メダカやグッピーのようなお腹の中が透けて見える小さな魚をイメージしてしまうのですが・・・・。
<きりん座の銀河:NGC2403>
きりん座という星座自体、あまり聴きなじみのないものですが、ここにあるわりと明るめの銀河ということで初挑戦です。あたりにあまり明るい星の並びがなく、捜索にはかなり苦労しました。最初は、M81、M82あたりから西向きに星を追っていきましたがたどり着くことが出来ず、ガイドブック通りにおおぐまの頭付近の星の並びから追いました。眼視では確認することは出来ず、「このあたりのはず!」と目星をつけて撮影しました。写真の中央右上にうっすらとにじんだ部分があるのがわかるでしょうか。
さて、春の星座が東の空から徐々に高度を上げてきましたので、春の代表格に望遠鏡をむけてみました。
<かに座の散開星団:M44(プレセペ)>
この星団は大きいので、望遠鏡で見るのはちょっとイマイチ。写真をご覧の通り、星団なのか星がたくさんあるだけなのかわかりません。双眼鏡やファインダーなど8~15倍程度でながめるのが良さそうです。
<しし座の銀河:M65、M66、NGC3628>
ED80での撮影ははじめてなので少々期待しましたが、ややうっすらと雲(というか霞?)がかかっていたのか、のっぺりとした写真になってしまいました。それでも、NGC3628がしっかり写ってくれたので、空具合が良い時に再チャレンジしたいと思います。
ほぼ1年前からコリメート撮影をはじめ、ちょうど春夏秋冬一周したことになります。うまく撮れなかった星雲星団や訪問し切れていない夏の星座、マイナーなスポット・・・。撮影や画像処理のスキルアップなど、これから2周目のグレードアップにのぞみます。
<使用機材・処理>
ビクセンED80+笠井SV32mm+セレストロンCG-4赤道儀
PanasonicLX7を笠井アイピースに接続し縮小コリメート撮影
フラットエイドで光量ムラを補正後、画像編集ソフトでトーンカーブ調整とトリミング
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