月夜の空で銀河ざんまい2015年03月29日 12:39

23日のおとめ座銀河団の続きを撮影したい。しかも冬型の気圧配置で、真冬にもなかった「日本晴れ」。ただし月齢は5.7、西の空にしっかり月が輝いております。26日はそんな状況の中、春の星座で銀河散策を決行しました。

まずは例によって、しし座の三兄弟で月夜に銀河がどれくらい写るのかを確認。ここでダメだったら諦めるつもりでしたが・・・・。
まずはしし座の三銀河で写り具合を確認
意外に良く写っています。空の状態がいいので、これまで写したモノよりも良く写っているくらい・・・。よしっ!じゃあ続けて!でもおとめ座はまだ低いので、もう少し高い位置に来るまでしばらく寄り道をすることに。空の状態が良いからと、うまく写せなかった北斗七星の周辺に移動しました。

<おおぐま座の惑星状星雲/銀河:M97(ふくろう星雲)/M108>
ここでもいつもの写り具合と比較
まずは何度も撮影しているふくろう星雲です。結果はまずます。これまでで最高!とはいきませんが、これでも2番目くらい。「今夜はいけるぞ!」

<おおぐま座の銀河:M101(回転花火)>
処理をきつめにして「回転花火」に
渦巻きが真上から見られる銀河の代表格M101は、以前から何度も挑戦していますが、なかなか"渦"が写ってくれませんでした。今回も過去最高ではありますが、かなりきつめの画像処理をして、なんとか「渦巻き」みえたかな。

<りょうけん座の銀河:M51(子持ち銀河)>
コチラも有名どころのM51
これも「子持ち」状態をしっかり写してみたかった銀河。昨年のアクロ機で撮影以来だったこともあり、"親"の渦はなんとか写ったか。


<りょうけん座の銀河:M63>
ちょっとひまわりには見えないM63
「ひまわり銀河」という愛称があるとのことですが、小口径では地味な姿です。条件が良い時に、ぐっと拡大して撮影したい銀河です。


<りょうけん座の銀河:M94>
小口径では地味なM94
こちらは拡大すると"目玉焼き"のように見える渦巻き銀河。小口径では、明るい中心部の周囲に、うっすら明るい部分の広がりがわかります。

さあ、そろそろおとめ座も南東の空高く上がってきたので、銀河団の散策にうつりましょう。
<おとめ座の銀河>
とにかく小さな銀河がたくさん。適当に写したら何かは写っているという感じですが、ここは定石通りにメシエ天体を廻りましょうか。
----M84とM86----
マラカリアンチェーンという呼び名もあるそうです
M84とM86は、まるで並んでいるように写りますが、その周りにもいくつか小さめの銀河が散らばっています。恒星とは区別が付く範囲で、番号を記載しました。

-----M58とM89とM90-----
メシエNOのついた銀河3つ
こちらもメシエ天体が同一視野に収まりました。

視点を少しずらしたら、また別の銀河
M58を中心に納めると、また違った銀河が写り込む・・・・といった具合で、もう銀河だらけです。

<おとめ座の銀河:M104(ソンブレロ銀河)>
ソンブレロには見えないか・・・・
せっかくなので、最後に「ソンブレロ銀河」と呼ばれるM104を訪問。薄い部分がもう一つ写りが悪いので、ちょっとソンブレロには見えませんが、UFO状の形は通常の銀河とはまたちがう面持ちです。

使用した機材はいつも通り。撮影条件は、ISO250/F1.4/50秒。赤道儀のセッティングも含め、約3時間をかけて春の星座を散策しました。