中沢啓治さん訃報に改めて「原子力」を思う2012年12月26日 23:52

中沢啓治さん訃報で「原子力」を思う

今日の新聞・TVの多くは、昨日なくなられた中沢啓治さんの訃報とあわせて、代表作「はだしのゲン」を紹介していました。私は、少年ジャンプ連載当時にある部分目にしており、その後大学時代にコミックを改めて通して読みました。そのころ縁あって、「原爆(核兵器)」や「原発」を考える機会を得ましたが、当時はまだ「核兵器は大戦を起こさないための抑止力としての”必要悪”、原子力発電は平和利用だし他の発電と比べてクリーンだから積極活用するべき」というのが大勢で、ことさら「反核・反原発」を主張するのは”異端”という感じでした。中沢さんは、原爆の恐ろしさだけでなく、原発も放射能という怖さをもっている点では同じ危険性があると訴えられていたそうです。3・11以降、核のゴミ処理方法がまだ確立されていない、一旦事故で核分裂反応が暴走したら止めることができないなど、「原子力利用」はまだ人間の手に負えない”未確立の技術”であることが取りざたされました。私はこの原子力について考える際、ギリシャ神話の「太陽の車」を重ねてイメージしてしまいます。「原子力」を扱うには、人類はまだ技術的にも精神的にも未熟であると感じています。

「太陽の車」が登場するギリシャ神話(細部は諸説ありますがこのHPを参照下さい):http://www.jvia.gr.jp/kankyou/yomoyama/yomoyama01.html